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【管理栄養士監修】人間ドックでバリウムを飲んだら、『不溶性食物繊維』NG! 

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看護師のみなさんであれば、ご存じの方も多いと思いますが、人間ドックでは、さまざまな検査が行われます。その検査のうちのひとつが「バリウム検査」。

30代でデビューする方も多く、癌やポリープの早期発見を考えると、やっておいた方が良いものですが、デメリットもあります。

バリウムは水に溶けにくく、消化・吸収されずに腸へ到達するのが特徴なので、腸管で固まりやすく、便秘になりやすいと言われているのです。

そのため、水をしっかり飲んだり、食べる物に気を付けたりすることが重要に。そこで

注意すべきは便秘解消に効果的な“食物繊維”。実は、食物繊維の中にも、バリウムによる便秘解消に適していない食材も存在することをご存知ですか?

■バリウム検査後に避けたい「不溶性食物繊維」とは?

食物繊維の食材は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」に分けることができます。水溶性食物繊維は、字のごとく「水に溶けやすい」食物繊維。一方「不溶性食物繊維」は、胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、水に溶けにくい食物繊維です。

そのため、同じ食物繊維であっても、不溶性食物繊維は、頑固なバリウムとの相性が悪い食物繊維と言えるでしょう。

とはいえ、不溶性食物繊維にもメリットが。不溶性食物繊維は、ビフィズス菌などを増やし、腸内環境を整える効果もあるのです。そのため、日頃の生活において、腸を整えるために不溶性食物繊維を摂ることは大切ですが、詰まりやすい頑固なバリウムとの相性は悪いので、注意が必要ですね。

■注意したい!アレも実は「不溶性食物繊維」食材だった!

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不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、どちらかのみが含まれている食材というものは、あまりありません。不溶性食物繊維7:水溶性食物繊維3のように、食材によって配分が異なります。そのためバリウム検査後に食べるものとして注意すべきは、不溶性食物繊維の割合が多い食材。

例えば、食物繊維が多いとされる、葉物野菜の中でも、不溶性食物繊維の割合が強いものは、[モロヘイヤ・ホウレンソウ・パセリ]。その他の野菜だと、[えだまめ・グリンピース]、キノコ類だと[しいたけ・本しめじ]なども不溶性食物繊維が多く含まれています。

さらに野菜やキノコ類、果物を干した、乾物食材は特に不溶性食物繊維の含有量が多いので、注意が必要だと言えるでしょう。

【食材100gあたりの含有量】

・モロヘイヤ <不溶性食物繊維> 4.6g  <水溶性食物繊維> 1.3g

・ホウレンソウ <不溶性食物繊維> 0.7g <水溶性食物繊維> 2.1g

・パセリ <不溶性食物繊維> 6.2g <水溶性食物繊維> 0.6g

・えだまめ <不溶性食物繊維> 4.6g <水溶性食物繊維> 0.4g

・グリンピース <不溶性食物繊維> 7.1g <水溶性食物繊維> 0.6g

・しいたけ <不溶性食物繊維> 3g <水溶性食物繊維> 0.5g

・本しめじ <不溶性食物繊維> 2.6g <水溶性食物繊維> 0.7g

・切り干し大根 <不溶性食物繊維> 17.1g <水溶性食物繊維> 3.6g

・干ししいたけ  <不溶性食物繊維> 38g  <水溶性食物繊維> 3g

・干し柿 <不溶性食物繊維> 1.3g  <水溶性食物繊維> 12.7g

こうして見ると、普段食べているものにも、不溶性食物繊維の量が多いことがわかりますよね。そのため、これらの食材は、バリウム検査前後には避けたほうが良いかもしれません。

■消化に良い「水溶性食物繊維」食材

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一方、水に溶けやすい水溶性食物繊維は、バリウムを飲んだ後の便秘予防・解消に効果的。

こんにゃく、ワカメ、寒天やところてんなどは、水溶性食物繊維が豊富ですので、バリウムを飲んだあとには最適。また油分も、腸内の排せつ物を滑らかにしてくれます。オーリブオイル、ドレッシング、マヨネーズなども適度に合わせて、摂取していきましょう。

このほか、水分をたくさん取ることも大切です。

通常1日に1~2リットルの水分を摂取するのが理想的(※個人の生活スタイルや運動量などにより異なります)です。バリウムをスムーズに排出するためには、上記の量を短時間でいつもより少し多めに摂ることを意識してみましょう。

同時に、アルコールやカフェインは、多めにとった水分が排出されやすくなってしまうので、しばらくは控えるのが無難です。

そして何より大切なのは、バリウムの排出のために処方される下剤をしっかり飲むこと。その上で、食べ物や水分量に気をつけて生活しましょう。

■バリウムの排出も、快適に!

飲むのも辛いバリウムですが、飲んだ後、便秘になってしまうとさらに辛くなってしまいますよね。普段なら腸の状態をよくしてくれる栄養素も、バリウム後は要注意。不溶性食物繊維を含む食べ物を摂らないよう注意しておきましょう。

この記事の監修者:【管理栄養士】野田 あかね

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